最近何もいってこないと思ったら!!


祐兎、前より面倒くさくなったかもしれない。




「おら、そこ違ってるぞ」


「ちゃんと当てろや。下手くそ」


「お前、それでも真面目にやってんのかよ!?」




なんか・・・。
イライラしてる。


あの違和感を感じた日から1週間。


祐兎は前みたいにからかってくるでもなく、
かといって、静かになるわけでもなくて、


ただひたすら、
何かあたしに非を見つけては怒り出す。


別にいいけどさ、
なんかテンションの違いっていうの?
ついていけない。



「ごめん」


「ごめんじゃねぇよ。ちゃんとやれ。ぼけ」


「・・・・・・」



だからあたしも何もいわないことにした。



だって、ここであたしが何か言ったら、
なんかもっと悪化しそうだったから・・・。



「モッチー、どうしたんだよ。
 今のとこ、そんなに気にならないだろ」


武田くんがいった。


フォローしてくれてありがたいけど、
でも今の祐兎には・・・。



「うっせぇ。妥協すんな。そんなんすっから
 こいつがいつまでも上手くならねぇんだよ」


そう吼える祐兎は、煙草を取り出してぴたっと止まった。


あたしと視線があう。


そうすると、軽く舌打ちをして部屋を出て行く。


この繰り返し。



「ごめんね。REI。あいつ、なんか機嫌悪くて」


「別にいい。あたし、あの人のこと嫌いだし」


「そんなこといわないで。仲良くしようよ」




武田くんが必死に宥める。


それまで黙ってみていた亜貴がすっと立ち上がって、
あたしのほうに近付いた。