* 息を大きく吸う。 アンコールにバラードということは、 お客さんの反応に影響を与えた。 ざわつき始めたお客さんが黙ったのは、 あたしが歌い始めた頃だった。 「あ・・・この曲・・・」 「歌詞が、変わってる?」 メンバーのみんなも驚いた様子だったけど、 それでも演奏を続けてくれた。 「麗華・・・」 後ろから、 亜貴の声が聞こえた。 あたしは構わず、 そのまま歌い続けた。