だからあたしは地元の大学への進学を決めたし、篤志との関係をはっきりさせようと決めた。


遠くに行ってしまっても、繋がっているんだって。

一緒に居たいと思う限り、あたしたちは一緒に居られる未来があるって。


そう、信じていたかった。



……でも、幼馴染みとして繋がっていたいわけじゃない。


当たり前のように受け入れてきた幼馴染みなんていう関係じゃなくて、それ以上の関係を欲しいと思ってしまったんだ。


あたしばかりが一緒に居たいと思うような片思いのままじゃなくて、それ以上の二人の気持ちがお揃いになった関係。

そんな関係が欲しかった。


二人の関係を証明してくれる、確かなものが欲しい。


だから告白したけど、そんなの篤志にとってはただの迷惑だよね。


それにもう、幼馴染としてずっと側に居させてもらう可能性だって、自分から手放してしまった。


だから少し、後悔が胸の奥を支配している。


……だけど、篤志がどんな返事をしても終わらせることが出来る。

長くて未熟な片思いの関係を。


どちらの結果に転んだとしても、あたしは片思いを卒業出来るならそれで良かった。