「ずっと一緒に居ようと思うなら、一緒に居られるんじゃねえの?」


「何それ。さっきは思ってるだけじゃダメだって言ってたじゃない」


「そりゃあ、思ってるだけじゃダメに決まってるだろ。でも一緒に居ようとする努力は、その強い思いがないと出来ないってことだよ」


「ふーん。じゃあ篤志は、これからもずっとあたしと一緒に居たいと思ってくれてるの?」


「そ、そりゃあ思ってるに決まってんだろ。そうじゃなきゃ、わざわざ卒業証書なんて作ってコクらねえよ」



さっきまでは自信満々で堂々と喋っていた篤志だけど、さすがにこの質問には照れた様子で顔を背けてしまった。


あたしも自分で聞いたことに、今さら恥ずかしさが込み上げてくる。頬に熱が集まるのが分かった。


でもその様子を誤魔化すことなく、むしろ照れた表情のまま笑ってみせる。



「……あたしも、ずっと一緒に居たいと思ってるよ。だからこれからも、気持ちだけは側に居てね」



もう、片思いをしていた頃の自分からは卒業だ。


これからは幼馴染み以上の新たな関係を、二人でゆっくり築いていこうね。


ずっと一緒に居たいという思いがお互いの中にある限り、側に居続けよう。

君とこれからも、長い時間を共に過ごしながら。




END