【生徒会】



桜子「湯浅くん、文化祭の資料こんな感じでいいかしら」


湯浅「あぁ、目を通しておくから置いといてくれる?」


桜子「分かった。あんまり無理しないでね、病み上がりなんだから」


湯浅「大袈裟だな、藤咲さんは」


桜子「だって湯浅くん……あ、今度からは会長って呼んだ方がいい?」


湯浅「いや、いいよ。藤咲さんとはずっと生徒会で一緒にやってきたし……今さらそんなかしこまられても……」


桜子「えー、どうせなら呼びたいじゃない?」


湯浅「……好きにしてくれ」


桜子「ふふ、じゃあ会長だ。あまり無理しないでよ。身体弱いんだから」


湯浅「そ、そんなんじゃない! ちょっとなんというか……健康をやや損ねているというか……」


桜子「無理に難しい言葉で表現しなくてもいいのに。インフルエンザにようれん菌に胃腸炎に、ノロウイルス……あ、マイコプラズマ肺炎にもなったわね」


湯浅「ふ、藤咲さん……」


桜子「何かしらの流行り病にすぐかかっちゃうんだから」


湯浅「……まぁ、そういう体質であることは認めるよ」


桜子「せっかくの3年の先輩方の最後だったのに、文化祭も高熱でぶっ倒れて休んじゃうんだから」


湯浅「それは本当に……面目ない」


桜子「まぁ、行事の度に何故か会長がそうなるのはもはや恒例化してきてるから、慣れたけど(笑)」


湯浅「そんなのに慣れられても困る! それに、次からは本当にちゃんとするつもりだし。だって……俺、もう会長だから」


桜子「……頼もしいわね」


湯浅「…………」


桜子「……どうかした?」


湯浅「……ううん。藤咲さんには、いつも迷惑かけてる」


桜子「ふふ、副会長ですからね。会長のフォローはちゃんとしますよ」


湯浅「うん、すまない」


桜子「じゃあ、仕事しますか」


湯浅「もちろんだ」