【お化け２】



春太｢納得できん｣


真白｢まだ言ってるの？ もう放課後だよ｣


春太｢俺が……裏方……地球滅亡｣


七世｢そんくらいで滅亡すんのかよ。地球よわ｣


春太｢もうやだ、一気にテンション下がった。文化祭ボイコットしようぜ｣


七世｢１人でどうぞ｣


春太｢お前ら友達だろおおお｣


真白｢悪いことを企むような友達と一緒にいちゃいけませんって、小さい頃から親に言われてるんだ｣


七世｢俺も姉ちゃんの教えで、納得できない時は言葉より拳の方が早いって｣


春太｢こえーよ！！ 間宮姉を話題に出すな！！｣


真白｢俺変わろうか？｣


春太｢優しいな真白は。でも座敷わらしはたぶんお前にしかできないと思う｣


七世｢それは同意｣


真白｢なんか悲しい｣


七世｢まぁ、そうキャンキャン吠えなくても、どうにかしてくれると思うよ｣


春太｢は？ 誰がだよ｣


七世｢誰でしょう｣


春太｢意味分かんねーよお｣






桜子｢春太！｣


春太｢あぁ？ なんだよ、妖怪あずき洗い｣


桜子｢誰がよ！ あたしは猫娘よ！！｣


真白｢わぁ、なんかそれっぽい｣


桜子｢それ褒めてるの？｣


真白｢えっ、えー……あ！ 春太に用事あるんでしょ！｣


桜子｢……まぁ、いいわ。あんたに朗報｣


春太｢なんだよ｣


桜子｢憂木さんが、お化け役引いたんだけど、できれば裏方がいいって言ってたからあんたと憂木さん交換しといたわよ｣


春太｢なんだって！！｣


真白｢憂木さんそういうのやらなそうだもんね。大人しいし。良かったじゃん春太｣


春太｢まじかよヒャッハーー！！｣


桜子｢ったく。くじ引きで公平に決めたのに……特別だからね、誰にも言うなよ｣


春太｢もっちろん！！ さすが桜子様！！ 女神かお前！！｣


桜子｢んなわけあるか！ はしゃぐな！！｣


七世｢これでボイコットしなくて済んだね｣


春太｢いやあ、まじ神。憂木さんにお礼言っといて～｣


桜子｢いいんでしょ、決定するからね。もう文句なしだから！ 先生んとこ提出してくる｣


春太｢はい、いってらっしゃい！！｣


七世｢待って待って、ところでなんのお化け役？｣


桜子｢……あ、あぁ……｣


七世｢……？｣


春太｢なんだよお、勿体ぶんなよ。この際女子にキャーキャー言われんならなんでもいいわ！ ゾンビ？ ジェイソン？ ねずみ男？｣


桜子｢……え、えっと…………花子……さん？｣


春太｢…………は？｣


桜子｢…………トイレの花子さん！！ じゃあ！ 職員室行ってくる！！｣


真白｢走った！！｣


七世｢逃げたな｣


春太｢………………｣


真白｢まぁ、裏方よりは……ねえ？｣


春太｢嫌な役押し付けられただけじゃねえかー！！！｣


七世｢……文化祭はスカートか、お前｣