【夏祭り】



春太「なあー、今日そこの神社で夏祭りあるんだって。こんなとこ居ねぇでそっち行こうぜ」


真白「えー……てか、こんなとこってここ春太の家じゃん」


春太「えーってなんだよ! お前らも祭り好きだろ! 行きたいだろ!」


真白「だってさー、春太めっちゃ金魚すくいムキになってやるじゃん」


七世「取れるまでやるよな」


春太「いーじゃんか!! 欲しいんだよ! 金魚!!」


真白「去年も一緒に行ったけど、結局何回やっても取れなくて最終的には泣き出してさ、金魚すくいのおじさんに同情されて1匹もらってたし」


春太「あーうるさい聞こえませーん。泣いてませーん」


真白「聞こえてるじゃん……」


春太「こ、今年は金魚すくいやらねーし……! 浴衣の女子見に行って帰るだけだし!!」


七世「だったら1人で行ってこいよ」


春太「……! ほうほう。いいのか七世。そんなこと言って」


七世「……なんだよ」


春太「お前が和服美人や着物美人が好きなのは知ってんだぜ。そんな七世が浴衣美女にそそられないわけがない!」


真白「え、そうなの? 七世そういうの好きなんだ」


七世「……ほっとけ」


春太「デレた! 珍しく七世がデレてる!! これめっちゃレアだろ! 写メ撮って白雪に送ろうぜ!」


真白「春太、あんまりそういうことすると……」


七世「じゃあ俺はそこのタンスの引き出しの下に、何故か裏返しで置いてある本の写メでも撮って三門家とクラスの奴らに送信しよ」


春太「なっ……! お前なんでそんなこと知ってんだよ……!!」


七世「あ? 俺の顔の写メ撮って白雪に送るんだろ? ほら、やれよ」


春太「………えっと」


七世「早くやれば」


春太「……す、すいませんでした!!! 今後の自分の身の振り方について今一度見つめなおす所存です!」


真白「……怒らせると七世怖いんだから」