【帰り】



七世「……すねるなよ。めんどくさいから」


春太「すねてねぇよ!」


真白「仕方ないじゃん。七世も俺も委員会あるんだし。元はといえばだるいからとか言って委員会入らなかったのは春太だし」


春太「べ、別にすねてねーし!! もういいっつってんだろ。1人で帰れるし!」


七世「まぁ17歳にもなって1人で帰れない方が問題だけどな」


真白「ごめんね。また明日」


七世「じゃあな」


春太「とっとと行けっての!」






桜子「あれ、春太1人なの? 迷子?」


春太「んなわけねーだろ! なんで学校の中で迷子なんだよ」


桜子「馬鹿ならありえるでしょ」


春太「っち、おめーこそ1人かよ。白雪は? とうとう見捨てられたか」


桜子「とうとうって何よ! あの子七世と同じ委員会でしょ」


春太「あぁ、そっか……って! お前、七世と真白が委員会で居ないの知ってんじゃん! 迷子とか! 嫌味か!」


桜子「嫌味よ!」


春太「堂々と言うなよ!」


桜子「…………」


春太「…………で、お前は?」


桜子「な、何が?」


春太「生徒会……行かなくていいのかよ」


桜子「今日は会長が休みだから無くなったの」


春太「あっそ」


桜子「…………」


春太「…………」


桜子「……あのさ」


春太「帰っか」


桜子「は?」


春太「家近いんだから、どうせ帰り道一緒だろ」


桜子「……まぁ、うん」


春太「真白と七世の代わりにしちゃ、ちょっと見栄えが悪いけど」


桜子「うっさいわね!」


春太「よし、コンビニでアイスでも買うか!」


桜子「買い食いすんな!!」


春太「まぁまぁ、おごってやるよ。パピコ、半分こな」


桜子「……っ。ハーゲンダッツじゃなきゃ認めないから」


春太「は!? 男子高校生の金銭事情なめんなよ!」


桜子「……嘘よ。パピコね、パピコ」


春太「素直じゃねえ女」