【モテ男】



女子生徒「こ、これ! 調理実習で作ったの! 良かったらだけど……」


春太「えっ、うん!」


女子生徒「……七世くんに、渡しておいて!!」


春太「…………」


女子生徒「あ……それじゃあ!」


春太「…………」


真白「よくある事なのに、毎度毎度期待するからそうなるんだよ」


春太「うるせーよ! 10回に1回くらいは俺がモテたっていいじゃんか!」


真白「図々しいんだか、謙虚なんだか……」


春太「おい、モテ男起きろよ。隣のクラスの女子からお届けものだぜ」


七世「……んー。なに?」


春太「調理実習で作ったとかなんとか。開けてい?」


真白「人にあげたもの見るとか神経図太いな」


七世「開ければ」


真白「そしてそれを許す七世も七世だ……」


春太「カップケーキじゃん! そういえば今日うちのクラスの家庭科とってるやつも、作ったって言ってたな」


七世「ふーん……じゃあいいや。春太と真白にあげる」


春太「は? 何でだよ! 女子からプレゼントだぞ! しかも手作り!」


七世「2個も食えねーもん」


真白「2個? 七世、他にも誰からかもらったの?」


七世「そろそろもらうんじゃない?」


2人「「?」」




白雪「な、七世くん! カップケーキあげたら……食べてくれ、る?」


七世「……ほらな」







真白「そういうことね」


春太「俺は認めねぇぞ。永久に」