アイツの代わりに……
おばさんを支えるくらいは、
やってやる。
その命をきっちりと生き抜いた
お前の代わりに……。
「今日は嵩継君に渡したいものがあって
お邪魔したの」
そうやって差し出したのは、
重厚なケースにおさめられたペンダント。
「これは?」
「海斗の遺骨で作った、
エターナルペンダントです。
ほらっ、私のも此処にあるんですよ」
そう言って、手にとっては
胸元に光る宝石。
「人口石です。
この中に息子の遺骨が入っています。
レイセキと言うそうです。
これで私は
いつもあの子と一緒に居られるので。
それで……、
こちらが海斗の意思で作った
ペンダントなんです。
生前、全てを受け止めたあの子が
手続きを取っていました」
ゆっくりと手を伸ばして、
その重厚な箱をゆっくりと開けると、
その中には真四角のペンダント。
そこには……
海斗が生きた年月が
しっかりと刻まれていた。



