Eternal Silence






こんな時が来るのはわかっていたのに……
水谷さんからPHSに連絡を貰って以来、
オレの手は震えている。





海斗が40度の熱を出した。





それは化学療法によって、
免疫が低下した代償でもあり、
アイツ自身を疲弊させる。






一報から、
飛び込んだアイツの病室。







すでに熱に魘されて、
意識が飛んでいるアイツに
駆けつけてくれた城山さんが
対応してくれていた。





「城山さん」

「今、解熱剤入れたから。
 これが効いてくれたら、
 少しはラクになるんだけど……」




氷嚢を用意して、大きな血管を
片っ端から冷やしていく。




「これっ、座薬。

 様子見て下がらなかったら、
 これも使わないと」




オレの掌におさめられた座薬を
無造作にポケットに突っ込む。





「井津君のお母様には
 連絡しておきました。

 レントゲン室OKです」






病室に顔を出した水谷さんの声を受けて、
そのまま海斗を抱きかかえると、
一気に駆けていく。



オレの後には、
アイツの点滴を
持ってついてきてくれる城山さん。






そして……水谷さんがおしてくる
ストレッチャー。








「嵩継くん、一人で抱えないの。

 井津君をストレッチャーに寝かせてあげなさい。
 じゃないと、辛いのは井津君自身でしょ」





そうやって諭されたオレは、
言われるままにストレッチャーへと寝かせた。