馬鹿みたいな会話を楽しむ時間も、
ひと時に湧き上がる笑い声も
アイツの仕草も、
何もかもが俺にとっては
愛しさそのもので……。






化学療法初日。


吐き気やおう吐。
そして血管痛が俺を襲った。


低下する血圧。
そして……発熱。




二日目以降は、
疲れやすい体と、
食欲のなさ、吐き気やおう吐。

そして……下痢に苦しめられた。




二週間たった今は……

口内炎や、胃もたれ。
吐き気におう吐に発熱。



一日、ぐったりとして
過ごす時間も多くなった。





辛くないわけじゃなかった
そんな闘病生活を
支えてくれたのは、
この病院で出逢った
アイツの仲間たちだった。




嵩継やラスボスを始めとする
アイツの仲間たちに、
支えられながら続けた化学療法。



何度目かのクールに差し掛かった頃、
入院からすでに
半年を迎えようとしていた。






その日は……急に咳が止まらなくなって、
意識がふわふわしているのを感じた。





動く両手で枕元に忍ばせてあった
体温計を取り出す。





体温計を脇に挟んで、
ピっと音がなったのを確認して、
映し出された表示をマジマジと見つめた。






映し出された数字は40度。