11時になると図書室から食堂に移動し、コンビニで買ってきたおにぎりでお腹を満たす。

翔平はおにぎりを5個もパクついている。

買ってきたおにぎりはバリエーション豊かで、しゃけ、昆布、いくら、お赤飯、シーチキン。大嫌いな梅は身体に良いからと勧めても絶対に食べない翔平だ。

あたしは昆布と梅を平らげ、更にサラダも。

「さてと、行くか」

「そうだね。うー お腹いっぱいで動けない」

お腹を擦ると、翔平はゲラッと笑う。

「たかが2個だろ。5個食った俺の方が動けないよ」

「体格が違うじゃん」

ふざけあいながら、部室に向かうと小杉がひとりで向こうから歩いてきた。

サッカーのユニフォームを着た小杉は文句なくカッコいい。

すっかり足の捻挫はいいみたい。

モテるのは無理ないか……。

終業式の日、サッカー部の先輩マネージャーとの抱き合う光景を思い出す。