歩きながら食べていると、やっぱり翔平はさっきのことに触れてきた。

「最近、亜美の様子がおかしいのはもしかして吉村が原因なのか?」

「あたしの様子がおかしい? そんなことないよ。ごめん、翔平。今は話せないの。はっきりしたら、ちゃんと話すから」

きっぱり言うと、翔平はあたしの目をじっと見つめて数秒経ってから頷いてくれた。

「わかった。亜美は頑固だからな。話してくれるのを待っているよ」

「ありがとう。翔平」

それから家に着くまでは夏合宿の話に花を咲かせていた。