ついに試験日。
私は緊張はしていなかった。
階段を登ると、高校生がいた。
「場所、分かりますか?」
「えーっと……」
初めて真近で見る、受験を受ける高校の制服姿。
「受験番号は何番ですか」
「ーー番です」
なんだか、とてもカッコ良かった。
教えて貰った教室へ行けば、試験の始まる一時間前だったのに、もうすでに来ていた子がちらほらいた。
受験番号を確認しながら席へついた。