大人のあなたと子どものあたし。











そういえば…どこに行こうとしてるの?


4時間かかるところって…






「あ、優花、目瞑ってて」




「あ、うん…」






なんでだろ?






「え!?な、なななんで!?」




「わっ、真奈美うるさいよ!びっくりしたじゃん!」




「ごめんごめん」






もう、急に大きな声出してどうしたのよ


……急に大きな…






「え、真奈美、どうしたの!?」




「あんた、いつもワンテンポ遅いよね…」




「そ、そんなことはいいから!」




「はいはい」






と、小声で話す真奈美。






「あのね、ここ…京都だってさ」




「へぇ〜…」






京都ね〜


修学旅行で行ったっきりだなぁ




…ん?


あれ?


えーっと…?






「京都!?」




「ちょ、声が…「おい、優花今なんつった?」




「え?京都って…」




「俺、目ぇ瞑れっつったよなぁ?」






ぎゃあ、怖い…!


顔は笑ってるけど、め、目が笑ってないよ!






「瞑ってなかったのか?あ?」




「つ、瞑ってました…!」




「へぇ、嘘つくんだ?」




「う、嘘じゃない!」






嘘なんかじゃないもん!


嘘つく意味がわかんないしね!






「じゃあ、なんで知ってんだ?なぁ?」




「あ、あの…真奈美が…」




「は?真奈美?
…おいこら匡毅!起きろや!かす!」




「あ?うっせーぞ、ぼけ。」






こ、この二人ものすごい暴言吐いてるよ…


あぁ恐ろしい!




もうこの二人を怒らすのはやめよう…




手は出さないけど、威圧感とか、暴言とか…

そんなのが怖いよ…