大人のあなたと子どものあたし。











「ねぇ、真奈美?」




「なーにー?」




「あたしもう寝るね」




「はっ?馬鹿じゃないの?今からが楽しいんじゃん!」






だって〜…もう眠いんだもん。




人が多い所いってどっと疲れたよ






「まだ寝かさないよ!」




「寝かしてよー…」




「やだ〜」






ほんと真奈美は意地悪だよね!








───ブーッ…ブーッ…








「誰の電話ー?」






…えーっと、






「あっ、あたしだ」




「お〜っ、誰々ー?」






ほんと、真奈美は人のことにすぐ興味持つ…




と、画面を見てみると






「陸人!?──も、もひもひ…」




「優花噛んでやんの〜ふふっ」




「う、うるさい真奈美!」






……?






「もしもーし?」




『ぷっ…』




「ちょっと、今笑った!?」




『うん、笑った〜』






り、陸人にまで笑われた…






「ちょっ、優花、スピーカーにしてよ!」




「やだ!」




『なにがいやなんだ?』




「いや、陸人ちがっ…」




『俺、電話したのまずかった?』






あーもう!






「優花かーして!」




「だ、だめ…!」






もうなんなの!?




だめって言う前に取られちゃったよ…






「あ、もしもし陸人ー?」






ケータイを耳に当てず喋ってる…




スピーカーにしたな!こいつ!






『あ?誰?真奈美?』




「うん!」




『え、なに?泊まりかなんか?』




「いぇっさーっ」




『え、ずりー。俺も行っていい?』






ちょっとまって!




せっかくの陸人からの電話なのに!


なんで真奈美が話してんのよ〜…




せっかくの…、電話…?




いや、全然せっかくとか違うよ!!


うん、違う!