「痛い!まなみん痛い!」
「うるさい!まなみん言うな!」
「夏輝は言ってるじゃん」
「アンタと浅井は違う!」
みんなもうわかったかな…?
あたしの事を付けてたのは、太田くんだった。
なんで太田くんがこんな事するのかわかんない…
あの事件があってから何もなかったのに。
「てか、アンタなんで優花付けてんの?」
真奈美がそう聞くと、さっきまでヘラヘラしてた太田くんの顔が変わった。
「怖がらせようと思ってさ。鳴神さん、俺がキスしただけで話してくれなくなったから、それの仕返し?みたいな、あはは」
何この人…怖い…
目が笑ってないよ。
「アンタ、バカなんじゃないの!?」
「バカ?うるせぇなぁ、そろそろお前黙ってくれる?」
「黙るのはアンタだよ!」
「うわっ、いってぇ…」
真奈美は太田くんを思いっきり蹴った。
今すごい音したよね…
痛そう…
「まなみんパンツ見えたよ?」
「あれはパンツじゃない」
「なーんだ、つまんない。じゃ、俺帰るね〜」
「ちょ!逃げんな!」
走って逃げた太田くんを捕まえようと真奈美も走ったけど、太田くんが速すぎて追いつかなかった。
ストーカーの犯人は太田くんだってわかってよかった。
でも、太田くんがあたしを付ける理由がわからない
あの事件の後、話してくれなかったって言ってたけど、あたしは話しかけられなかったから、話さなかっただけ。
太田くんは何が目的だったの?