しばらく歩くと、後ろに誰かの気配を感じた。
また、あたしが止まると止まって、あたしが走ると走ってくる。
「真奈美…っ」
『どうしたの?誰か付いてきてる?』
「うん、きた…」
『じゃあ、ゆっくり歩いて』
あたしは、言われた通りゆっくり歩き始めた。
けど、後ろの誰かもまたゆっくり歩く。
怖いよ……
真奈美早く来て、お願い…
「優花の後ろ付けてるヤツ、止まりなさい!」
「うわっ、マジかよ!」
ん?この声って……
気になって、あたしは後ろを振り向いた。
すると、やっぱりあたしの知ってる人がいる…
「あたしから逃げれると思ってんの?」
「女に捕まったら俺ダサすぎるから!」
「ちょっと口閉じようか?」
そう言って、真奈美はその人を捕まえた。
なんで逃げないんだろ…?
女の子相手だから逃げられるじゃん…
「アンタ、どうして欲しい?」
「え〜、まなみん俺いじめんの…?」
「意味わかんないこと言ってんじゃないよ!!」
「うわぁ!」
真奈美が怒って、その人を投げ飛ばした。
わぁ、真奈美すごい…!
投げ技なんてどこで覚えたんだろう?
侑羽真とケンカした時とかかなぁ?

