「ん…っ」
「「優花!?」」
目を開けるとそこには白い天井が見えた。
あたし…太田くんに…っ
「いやぁ…っ」
「落ち着いて、優花!」
真奈美の声だ…
安心する…
「優花ごめん。俺、また守れなかった…」
智也もいるんだ…
泣きそうな顔をする智也に“大丈夫だよ”って言ってあげたい。
でも、声を発するのが怖いの…
「優花、あの時何があった…?俺、太田って奴が来たのはわかったんだけど…」
太田くんがあたしに…
「智也!それ聞いちゃダメだよ!」
「え!?あ、そっか…ごめん…」
やっぱり真奈美はあたしの一番の友達だね。
わかってくれてる…
「優花!あたしアイツ殴ってこようか?」
ダメだよ!
喋りたくないあたしは、首を横に振った。
「なんで!?アイツ優花が倒れる様な事して…、許せない!」
「真奈美ちゃん落ち着けって!優花がいいって言ってんだからいいだろ!」
「アンタは黙ってて!」
「ご、ごめん…」
「ふふ…っ」
真奈美に押されてすぐ謝った智也が面白くて、思わず笑ってしまった。
「笑うなよ、優花〜!俺傷つくだろ?」
この二人がいてくれてよかった。
あの事なんて全然思い出さなくて済むから…

