「おじゃまします…」
「優花!どうしたの!?そんな目腫らして!」
匡毅くん家に入るなりびっくりした声で聞いてくる真奈美。
あたし、そんな目腫れてるのかな…?
「なぁ、お前知ってる?智也って」
「智也?智也って川北?」
「そう、知ってんだ。智也の事なんで知ってるか教えてくれる?」
言っていいのかな?
でも言えないよ…元カレです、なんて……
「優花?言わないの?」
「言えないよ…そんなの……」
「でも言ってくれなきゃあたしも匡毅もわかんないでしょ?」
そうだよね…
真奈美は元カレってしってても、匡毅くんは知らないもんね。
それに、匡毅くんに言えば何かわかるかもしれないし。
「ほら、優花」
「うん…。実はね、智也はあたしの元カレなの…」
「嘘!?アイツの?」
やっぱりビックリするよね…
「ねぇ、智也がどうかしたの?」
「今日智也が陸人ん家に遊びに行ったんだよ」
「え?優花って陸人と居たんじゃないの?」
「うん…。でも急に後輩が来るからって陸人に言われて…」
まさか後輩が智也だとは思わなかった。
わかってたら会わなかったのに…

