大人のあなたと子どものあたし。











「やっぱりそうなんだ!まなみんの彼氏は黒髪で、優花ちゃんの彼氏は茶髪でしょ?」




「だから、なんで知ってるの?」




「覚えてない?プールで俺ナンパしたんだけどなぁ」






やっぱり会った事あったんだ…






「ナンパされた男なんか覚えてないって?」




「うるさい、行くよ優花」




「う、うん」






真奈美は、あたしの手を引っ張って学校を出た。




真奈美歩くの速いよ〜…


躓きそう…






「なにあいつ!腹立つ〜!!」




「真奈美、ちょっとゆっくり歩いて…」




「あ、ごめん」






そう言うと、ゆっくり歩いてくれた真奈美。




話はケーキ屋さんに着いてからにしよう、と言う事であたし達はケーキ屋さんへ向かった。




しばらく歩いて、ケーキ屋さんに着いた。






「ほんとアイツなんなの!?」




「まぁまぁ、落ち着いて」




「落ち着いてらんないよ!ナンパされた時って匡毅達から離れた所じゃん!
なのになんでアイツが匡毅を見たの!?」






確かに……


陸人まで見てるしね…




一緒にいる所を見たって事だよね?






「まず、なんでナンパした女の顔なんて覚えてるのよ!」






そう言いながら、お皿にいっぱい乗ってるケーキをバクバク食べる真奈美。






「アイツのせいでケーキの味がわかんない〜…」




「ゆ、ゆっくり食べようよ」




「ダメ!腹立つんだもん!」






そう言ってまたバクバク食べてる。






「真奈美、そんなに食べたら太っちゃうよ?」




「いいの!今日だけ!」






どうやら、今日の真奈美は何を言っても食べちゃうみたい。