大人のあなたと子どものあたし。











あー、暇だ。


優花アイツ遅い…!






「優花まだ〜?」




「ままま待って!あと5分!」






5分も待てない俺はもう脱ぎ始めた。






「5分待てねぇ!入るぞ!」




「ぎゃぁぁあ…待って!あと10秒でいいから!」






よし!10秒な!






「1…2…3…4…5…6…10!入るぞ〜」




「ちょ、早い!てか飛ばしたでしょ!」




「へへ、ばれちった?」






待ちきれなかったんだもーん


いいだろ?ちょっとくらい。




ちゃんと湯船ん中入ってたし〜


慌てて入ったみたいだけど






「陸人のせいでゆっくり入れなかった…」




「俺のせい?お前結構遅かったけど」




「急いだつもりなんだけどな…」




「まぁ、髪長いもんな」






優花の髪は胸の下くらいまである。




そんなに長いと洗うのも大変だよなぁ


俺、髪切りに行けなくて伸び放題になってる時で、もう洗うの面倒だもん。




そう考えるとすげぇよな。


俺の何倍もある髪を毎日洗ってんだもんな。




だから、






「次から俺が洗ってあげようか?」




「やだ!」




「やだってなんだよ!俺傷ついたぁ…」




「だってやだもん」






いつかは優花の髪洗ってやれんのかなぁ…


一回くらい洗ってやりたいなぁなんて。