「なんで言ってくれなかったの!?」
「スカウトされて、なんとなくしてただけだし、客だった奴とは全部切ったから言わなかったんだけど…」
ちょっとまって、全部切った?
ならなんであの女の人といたの?
あーっ、訳わかんない!
混乱してきた…
よし、一つずつ聞いてこう。
「なんで切ったはずのお客さんと会ったのですか?」
「は?なんか喋り方変じゃね?お前…」
「うるさい!早く答えろ!」
「わ、わかったよ…
なんであいつが俺の連絡先知ってんのかわかんないし、会いたくて会ったわけじゃない。」
「はぁ!?なんなの、あの女!頭おかしいんじゃないの!?」
「ゆ、優花…?」
「うるさい!あたし、今イライラしてんの!」
「いや、イライラしてるのは見てわかるんだけどさ…」
「じゃあなに!」
「靴で中入んのやめてくれないかな…?」
あ…
やってしまった…
怒りの余りに、靴履いてるの忘れてた…
「り、陸人ごめん!後で掃除するから許して!」
「いや、いいんだけどさ」
あ〜…、あたしほんっとバカだ。
人の家に土足で上がるなんて…

