大人のあなたと子どものあたし。











泊まる準備をして、陸人の家に着いた。




なんか久しぶりに感じるなぁ、先週来たのに。


多分、陸人の浮気疑惑で思い詰めてたせいなんだろうけど…




陸人が玄関の扉を閉めた途端、靴も脱ぐ暇もなく、抱きしめられた。






「ちょ、ちょっと陸人…靴…」




「うるさい、優花不足なんだよ、バーカ…」






ば、バカって…!


あたしも陸人不足…だけど…






「ごめんな、他の女なんかといて。」




「やだ、許さない…絶対許さないもん…」






ホントはもういいんだけど、強がっちゃうあたし。


これがあたしの悪いとこなんだろうな…






「あのな、言い訳に聞こえるかもしれないけど、俺があいつといた理由…聞いてくれるか?」






聞きたくない。


でも、あたしが聞かなきゃ解決なんてしないと思うから頑張って聞くよ。




だから、返事は






「うん。」




「まぁ、簡単に言うと…うざかったから」






…はい?


なにがうざかったの?あたし?






「意味解んないんだけど…」




「だから、あいつが言い寄って来てうざかったの」






あぁ…なるほど〜


って、なるほどじゃない!!






「意味わかんない!なんでうざかったからって会うの!?」




「えーっと、一週間前からあいつに言い寄られてて、会ったら諦めるって言ってくれたから会ったの。」




「バカ!?一回会ったらまた会えって言われるのがオチでしょ!?」




「バカ言うな、アホ」




「陸人のがアホでしょ!バカ!アホ!ハゲ!」






あ…、ちょっと言い過ぎたかな…?


は、ハゲは…ないよね…アハハ…