大人のあなたと子どものあたし。











あたしが一方的に切ってから少しした時




──ピンポーン




もう陸人じゃないと思い、モニターを見た。




陸人じゃなくて真奈美だったからすぐに開けて家へ入れる。






「優花…大丈夫?エントランスに陸人がいたからしばらく隠れてたんだけど…」




「真奈美…陸人…女の人といた…」




「うん、知ってる。女の人と手繋いで出てきたから。」






真奈美の言葉にショックを受けた。




手を繋いでた…?


やっぱり別れ話しにきたんだ…






「でも、陸人嫌そうな顔してた。それに、悲しそうだったし。」




「…え?」




「匡毅に聞いたんだけど、陸人はお金を使ってあげる人には本気なんだって。」




「そう…なんだ…」




「あの女の人は誰だか知らないけど、あたしは陸人が浮気してるとは思わない。」






あたし…悪い事しちゃったな…




彼氏を信じない彼女なんて最悪だよね。


陸人の彼女失格かな…あたし…






「優花、そんな考えちゃダメだよ?」




「うん…」




「はぁ、彼女失格だ〜とか考えてるでしょ。」




「な、なんでわかったの…?」




「あたしを誰だと思ってんの?」




「…真奈美」




「え…」






ん…?違うの?






「まぁ、いいや。明日でいいから陸人とちゃんと話してよ?」




「うん、わかった。」






ごめんね…陸人…


あたしの勝手な思い込みだよね…?


陸人は浮気なんかする人じゃないよね?


あたし、陸人を信じるよ。




そして、真奈美…ありがとう。




匡毅くんも、ありがとう。