僕は余りにも  君を愛しすぎた

「純くん!」

「莉里!」

「お仕事?」

「戻るところ。莉里は?土曜なのに。」

「私はバイトなの。」

「へぇ、この辺?」

「うん、向かいのアート事務所で土曜日だけなの。」

「あのビルの2階?1階が歯科医院の?」

「そう、あそこよ。」

「俺は今あの歯科医の所へ急ぎの義歯を届けたんだ。」

「そうなの?そういうものを配達しているの?」

「まぁいろいろあるよ。軽量でかさばらないものだよ。」

「ふ~ん、急ぎだと大変ね。」

「まぁな、バイトは何時まで?」

「5時よ。」

「じゃあ、終わったら駅で待ってて、何か食べに行こう。」

「いいの?私で?」

「もちろん。」