頬に痛みを感じた…。 が、それは殴られた痛みじゃない。 「ひゃにふんのよ (なにすんのよ) 」 雨斗に両頬を引っ張られてるあたし。 これ、地味に痛いのだけれど…? 「笑え。」 「え?」 雨斗が初めてあたしにかけてくれた言葉。 「龍皇は、仲間の居場所…。沢原も、姫。 そんな陰気くさい顔するな。」 …雨斗……。