【冷夏 side】 ーーーコンコンッ 「はい」 返事をすると、ゆっくりドアが開いた。 「あ、秋。ごめんなさい、外に出して… 」 「…大丈夫だ。」 あたしはそっと掛けてある布団を自分によせた。 だって、シーツに、あたしの涙の後が残ってしまっていたのだから。 「…泣いたのか。」 けど、バレちゃったみたい。 泣くなって言われるのかしら。 だって、泣く女ほど、めんどくさいものはないもんね…?