「……またかよっ…。」 涼太に言われたときにも感じたこの得体の知れない気持ち。 冷夏を渡したくない。 そんな気持ちになるし、同時に冷夏を見るな。冷夏に触るな…。 独占欲というのだろうか。 そんなことを思ってしまう。 「ありがとう。でも大丈夫よ。」 そう言って冷夏が倫の手をほどいたのを見て、安心してしまった俺の気持ちは。 一体どこをうろついているんだろう。