そんなに、冷夏ちゃんを知らない奴に持って行かれたの、悔しい? まだ出会って2日目でしょ。 それに。 「秋には、あの子がいるでしょ?」 俺が言うと、秋はやっと出口から目を逸らした。 「…冷夏ちゃんには、言ってないんだよね?」 秋はあぁ、と言うと総長室に戻った。 …いつもに増して無口。 けど、いつもとは違う気がする。 秋の心は、少し傾いてる。 冷夏ちゃんに……。