あたしの身体はふわっと宙を浮いた。
「ひゃぁっ!!」
そしてストンとバイクの上に乗らされた。
「軽すぎお前。さすが野宿。」
な、な、な…!!!
「なにすんのよ、秋…っ!」
今、あたしのわきの下に手が回って…
そして…持ち上げられた。
降りようと思っても降り方はわからない。
あたしは多分赤くなっただろう顔を隠していた。
そんなとき、秋はみんなに言ったのだ。
「な?冷夏は無表情なんかじゃねぇだろ?照れるし怒るし笑うんだよ。」
…え?
今までにない、とてつもない喜びが込み上げてきた。
「…秋。」
「倉庫の奴らも、冷夏の良さがわかれば
いいな。」
あたしは俯いて、そっと頷いた。



