あぁ、もうダメかもしれない。 それからあの子が入学してきた 駿太は何も変わらず私と付き合ってた だけど、たまにあの子とすれ違うたび 挨拶を交わすたび 駿太はぐっと唇を噛み締めて ふ〜っと息を吐いた。 なぜ私を振ってあの子のところに行かないのだろうか。 それだけが疑問だった。 ところが、いつからか駿太が、 唇を噛むのをやめた。 もう、あきらめたのか、 そう思ってたけど。違った。 なぜなら、あの子が挨拶するたび あの子を愛おしそうに目を向けるから