それから先輩は何人かと来ては 私のところに1人で来て 先生誰とかなんで陸上やってるのとか 全道頑張れよーとか 普通の事を話していた。 廊下ですれ違えば挨拶をして。 そんな月日が流れていった。 そして先輩が卒業した。 なんにも言わずに。 ただ週に2回20分の間の休み時間 それだけだったけど 私は好きになってしまっていた。 先輩が卒業する最後の図書当番では 「またな神崎」 といつも通りの言葉だった。