普通な恋がしたかった!!!

しばらく校庭をうろちょろしていると。



「来ないね…って、あ!大事なこと言ってなかった!」


明梨が手を叩いた。



「なに?」



「イケメンの名前!言ってなかったよね??」



「それも知ってんの明梨?」



「明梨舐めないでよ」



明梨は小さいメモを取り出した。



…でっかく『秘』って書いてある……。


「イケメンの名前はね、えーと…


空木、」



「空木?」



「空木さ………」


「「「キャアアアアア咲夜様ー!!!」」」



!?うるさっ!?!?


なに!?!?


「空木……咲夜」


意味不明な絶叫の後、明梨が、小さくつぶやいた。


「え、明梨今なんて?」


「咲夜」


あたしと明梨は、絶叫のした方を見た。


全女生徒の三分の二ぐらいの女生徒が、ギャーギャー騒ぎながら群がっていた。



そして、あたしと明梨は、つぶやく。




「「…空木咲夜…。……あれ?」」