普通な恋がしたかった!!!

って、待ってこれ…。


作戦と同じ展開!?



チラッと明梨の方を見ると、大混乱の中、ひとり明梨が、あたしにグッドサインを出していた。


このままいけってこと!?



「キャアア、咲夜様がドロドロになってる!?」


「大丈夫、咲夜くん!?」



「そこの女の子、誰!?」


さっきまで騒いでいた女生徒達が、また空木咲夜の方へ集まってきた。


同時に、あたしにも注目が集まる。


こんな状況、慣れてないってばー!!


「…チッ…」



空木咲夜は舌打ちして、そばにあったあたしのカバンをつかんだ。


そしてカバンを、あたしの顔の横まで持って行った。


これじゃ、空木咲夜の顔以外、なにも見えないんですけど…。