家はログハウス調で、天井は吹き抜け、暖炉があって、ドアはない。オープンキッチンの前には、みんなが寛げるスペースがあった。

まるでペンション。

両親は、たくさん子供が欲しくて設計したらしいが、あえなく計画は座礁し、船の舵をいっぱい回したのだろう。

私の部屋は2Fにあるが、見渡せるだけで五つベッドがあり、ロフトに両親の寝室がある。

プライベートもへたくれもないわけで。

向かいのベッドで、タイの男が大いびきで寝ている。

開放的とは聞こえがいい。

放任主義とはよく言ったもの。

だからあたしは、ほぼ放し飼いで育ったようなものだ。