振り回されはしたが、また一つ肩の力が抜けたような気もした。

「マホ」

テンが耳打ちした時点で、もう何をいうのか察しがつく。

「お城、行きたい」

ほらきた。

あれから事あるごとに、行きたがる。

だから事あるごとに、あたしは事実を述べる。

「だーかーらー、あそこはホテル‼ラブホ‼男と女が、いや、別に男同士でも、3人だっていいけど、セックスするところなの‼」

「へー」

あ、こいつ、分かってんじゃねーの?