甲斐side



「甲斐...」
くるみが後からおってきてくれた



そんなくるみの行動が何よりも嬉しい


昔の私にはなかったから...。



「くるみ...っ。」


ずっと泣いてた

人前で泣くのは嫌いだったけど


耐えられない




「もう...二度と過去に戻りたくない...」

もう...あんな思いは




ガラ
「甲斐!」

荒い息で戸を開けたのは優悟だった





「...なん。なんで、追い掛けてこないでよ!」


八つ当たり
そんなこと分かってたでも歯止めがきかない


優悟が一瞬凄く悲しい顔をした



「もう...やめてよ」


「...じゃあ!なんで!なんで...泣いてんだよ。理由がわかんない...」



そうだよ



知らない。知らないからこそ

また更に傷つけてることを知らない



「わかんなくていいよ...わかんなくていいよ!優悟には!」




言うんじゃなかった。



「...悪かった。」



そういって静かに帰ってしまった



自分が悪いのに


更に涙が出てくる