「そしたらさ、俺の方から…会いに行ってやる。ハードル高くして待ってろ。」


「…………!」



「いつ戻れるか…わかんねーし、板に乗るのだって、もう無理かもしんない。デイビットだって先駆者だし…いつまでも現役とは限んねー。けど……。お前が、俺の目標になれば…そうも言ってらんねーしな。」



「…………。……そんなの、無…」
「無理って決めつけたら…それがソイツの限界なんだよ。」



「……………!」



「もーいい、夕飯になるし、お前、もー帰れ。疲れた。」


「………。わかったよ。もう頼まれても来てやんねーからな!」


「ハイハイ。じゃーね。」




たいせーは、そのままベッドに横んなって。俺に…背を向けると。


二度と…振り返ることはなかった。




それが――…ヤツの精一杯の激励のつもりだったなんて…

気づくコトは…なく。


ただ、まだ……



ただの子供だったんだ。





大人にまざって、世界を…跳んで。


けれど、自分のことでまだ精一杯な…



不器用な…ガキだった。