二人が顔を見合わせて会話をする事の懐かしさにも似た感覚に、クレアは安心したように微笑んだ。
「ありがとう、ノーラ。今日もスティッチと逢うんでしょ?彼は実験室で一人だったけど……」
「そ、そうなの……。ごめんなさい、クレア。ありがとう……。私……行かなきゃ……」
ノーラにとってはクレアとの仲直り等既にとるに足らない事であった。
僅かな罪悪感が消えれば、意識は自ずとスティッチに向かう。
クレアよりも、スティッチが一人実験室に居る事等知らなかったノーラは、早くスティッチの下に訪れ二人の時間が欲しかった。
(お人好しさん、We wish to express our gratitude to you who taught it.─教えてくれたアナタに感謝するわ─)


