他人に興味を抱くと云う心理は、そのもの事態が危険である。 例えそれが白黒対象的な興味であろうと、抱いてしまった“興味”と云う形で対象を観察すると、相手を通常以上に理解するからだ。 クレアもまた、ステッチに抱いた興味は当初の感情とは異なった反応で存在視するようになって行った。 それは、ステッチが稀に見る好青年であった為である。 勿論話を交わす機会等は訪れようとはしなかったが、日々彼を見ているだけで胸が高鳴る感覚を覚えていた。