JUNK LAND【→】


両親にとっては何にも代え難い、自慢出来る程、人間としての美しさを兼ね備えていた娘であった。

故に本来であれば、誰からも愛され、クレア自身も万人分け隔てる事なく人生を謳歌して行くはずであった。

しかし、万人分け隔てる事なく、誰に対しても気遣いと優しさを持って接するクレアへの子供社会の仕打ちは、はっきりと“分け隔て”られる事であった。

男子生徒からは、常に「homely mely」と罵られ、女子生徒達は、ファッションやヘアスタイルへの目覚めの輪の中にクレアを寄せ付けなかった。

外見と云うものがこれ程までに世間に影響を及ぼす事等知る由もなく育てられたクレアにとって、この明確な“区別”に対して、“中身”で対抗等出来ないと知って行くのである。