卑猥な言葉は風の様に優しく耳に届き、興奮が身体の溶解の速度を上げた。

五本の指は巧みに上半身を尖らせ、もう五本の指は下半身を弄んだ。

さらに一本の舌で溶かされた全身は、意識すらドロドロにされた所で……

最後の“一本”で串刺しにされ、自らの身体がまだ存在する事に気付かされるのだ。

決して高級ではないベッドがギシギシと音を立てる中、“不幸の記憶”と興奮と幸せの快楽のGap(不一致)がクレアを逝かせた。