受刑確定者達は、存在を知らない事が唯一の救いではないかと真崎は思っていた。


羨ましくもあるが、存在を知る彼が他言する事は勿論ない。


機密とはそう云う物である。


真崎に今夜も眠れない夜が訪れる。




彼は耳を手で覆いながら、小さくうずくまった。