黒男はSanta Monica(サンタモニカ)の古巣で談話を弾ませていた。 不必要に豪華なReception Room(応接室)は相変わらず気に食わなかったが、そこへ座る事になるのは予定通りであった。 場所は【RAND(ランド)研究所】 隣には秘書を携え……、 真向かいに座るのは、社長であるベンリー・マーノルド。 アメリカの他ヨーロッパと併せて六つの施設を持ち、およそ千六百人もの従業員を有すこの企業のトップとの対談である。