一方のスティッチは……、 壊れ、狂い、崩れ、朽ち果てて行く罪人達の姿に、自分の歪んだ欲求が芯から解消されて行く心地良さを感じていた。 絶対的な絶望の中、何一つ望みの叶わない、死ぬ事すら咎められた狂いの“過程”。 それを目の当たりに出来る至福…… 人とはただ生きる為だけに生きる事は出来ないと云う証である。 糧がなければ壊れ、朽ち果てる時に初めて自然と同化する。 だからこそ“欲”が必要なのだと笑みが零れるスティッチは、 何より……、 自分自身がその“破壊”の過程に居る事に震えた。