日本の死刑制度の廃止が決定するまでは、絞首刑執行に際しダミーを含む七つのボタンが用意され、刑務官数名が同時に執行ボタンを押す事が義務付けられていた。
数名の刑務官は、誰が本物を押したのかはわからない仕組みであった。
死に追いやる重圧の緩和の為である。
JUNK LANDにおいての黒男の任務は、死刑の執行ではない。
無期極刑の第一号として、ただ一人特殊な刑で任務に着く真崎も執行人と呼ぶには相応しくない。
“死に追いやる”刑の執行を担う訳ではない黒男であるが、日米両関係者からは、紛れもなく“執行人”の称号で呼ばれていた。
多数の執行人が歴史に名を連ねるように、黒男の名もまた、語り次がれる事となる。


