「何故電話なんてしたんだい?」 「何故電話に出たんだい?」 スティッチからの質問は当然だが、彼へのこの質問は無粋だと黒男は反省した。 黒男は大方それを予想していたからである。 そして、スティッチへはこう答えを返した。 「……殺ってたのはクレアだろ?そして背後には君がいたんだ」 スティッチは真っ直ぐな黒男の言葉に心地良さすら感じながら、 「さすがにストレートだな。でもそれを確かめにわざわざ来た訳じゃないだろ?」 そう言って黒男の心中を計ってみせた。