「あの結果には満足かい?B.J」
からかいがちに訪ねるスティッチに、黒男は冷静に答えた。
「罪の過程や種類は問題じゃないさ。その罪の重さに等しい罰を用意するだけさ
」
「悪を滅ぼす正義感かい?長い裁判も徒労に終わったじゃないか」
「一人の罪人が死んで、新たな罪人が産まれただけだよ。俺の目的は変わりやしない」
「所詮はくり返すだけじゃないか?」
「悪がいなくなれば俺の正義感も費えるさ。なくならない限りは俺は正義だ。そして無くなる事はないんだよ」
「正義って“欲”を叶える為には罪人は必要って事か。欲に生きるのはどんな人間も似たようなもんだ」
「人の性は失われないよ。これから世の中は変わって行くべきだ」
「俺の欲がもし罪を犯したなら、中途半端な論理者よりも君に裁かれたいもんだな」
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